Quiescent Cedar Thicketの敷地には、樹齢80年前後の杉が約200本あります。これらは戦後の植林事業で植えられたものが、手入れされないまま残ったものです。管理された杉林とは少し違う、雑然とした密度があります。

季節ごとの林の変化

春は林床に光が届く時間が長く、シダ類と山野草が一斉に芽吹きます。夏は樹冠が閉じて林内が暗くなり、気温が麓より4〜5度低くなります。秋は杉の古い葉が落ち始め、林床が茶色くなります。冬は雪が積もると音が完全に吸収され、林の中が最も静かになります。同じ場所でも、季節によってまったく別の空間になります。

倒木が果たす役割

2025年の台風で倒れた杉2本は、現在も林床に横たわっています。倒木は腐朽菌と昆虫の住処になり、やがて土に還ります。この過程は10〜20年かかります。倒木の上には苔が生え始めており、小さな生態系が形成されつつあります。片付けずに残したのは、この過程をゲストと一緒に観察したかったからです。

林床の植物について

林床で最も目立つのはシダ類(主にウラジロとゼンマイ)と、苔の数種類です。春にはタラの芽とコシアブラが採れる場所があり、これが食事の食材になります。ただし採取は中村 葵しており、ゲストが自由に採取することはお断りしています。持続的に使える量だけを、毎年同じ場所から採ります。

夜の林について

夜の林は昼とは別の場所です。フクロウの声が聞こえる夜があります。露天風呂から見上げると、杉の梢の隙間に星が見えます。懐中電灯を持って林に入ることは可能ですが、目が慣れるまで待てば、月明かりだけで歩ける夜もあります。夜の林に入る場合は、チェックイン時にお声がけください。

この林の中を歩く早朝林浴ウォークは、全プランに含まれています。林の生態に興味がある方は、滞在中に中村 葵聞いてください。知っていることはできる限りお話しします。